妊活力アップのための体づくり

どうして赤ちゃんができないの?

赤ちゃんを望んでいるのに妊娠しない。いつから不妊症と診断されるようになるの!?

日本では、2年以上赤ちゃんができなければ、不妊症と診断されますが、欧米諸国とは認識に差があるようです。そこで、不妊症の定義とその原因、リスク要因について調べています。

不妊症の定義って?

日本では、10組の夫婦のうち1組は不妊症として悩んでいるといわれています。1回の排卵につき、出産を期待できる割合は10~25%と考えられており、通常1ヶ月に1回起こる排卵に合わせて性交が成立したならば、平均で4~10ヶ月で妊娠できる計算になります。
事実、結婚してから避妊をしていなければ、1~2年の内におよそ80~90%のカップルに妊娠が見られるそうです。
よって日本産婦人科学会では、不妊症を「妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交をしているにもかかわらず、1年以上(※2015年8月29日に2年から1年に短縮すると発表)妊娠しないもの」と定義し、この定義に基づいた不妊治療が行なわれています。

女性の生殖力は25歳から少しずつ低下が始まりますが、近年の晩婚化により、30歳以降に妊娠・出産するケースが増加しています。初産年齢が高くなるほど妊娠が難しくなるので、妊娠を望むのであれば、1日も早い不妊治療が必要です。

不妊の原因とリスク因子

不妊の原因を考える時、つい女性側ばかりに目を向けられがちですが、男性側に問題があるとされる場合も少なくありません。WHO(世界保健機構)の調査で、不妊の原因が女性側にあるのが41%、男性側にあるのが24%、男女ともに問題があるのは24%と発表されました。

不妊の原因の所在を大きく分けると、子宮や卵巣・排卵・卵管などの婦人科系、精子・精液に問題がある男性因子、夫婦生活に問題がある場合、そして原因不明の不妊があげられます。過去に患った疾病や手術などが関係して、妊娠しにくい身体になってしまうことも。

<女性不妊の原因1.子宮異常>
子宮異常の原因としては、以下の因子が考えられます。

●子宮筋腫
子宮筋腫とは、エストロゲン(卵胞ホルモン)の影響を受けて成長する良性の腫瘍のこと。40歳前後の女性のおよそ30%に見られる。

●子宮腺筋症
子宮内膜症の1つ。子宮内膜と同じような組織が子宮の筋肉の一部や卵巣、卵管周囲に生じて増殖する症状。子宮全体が硬く腫れてしまい、月経痛が強くなる特徴を持つ。

●子宮形態異常
生まれつき子宮の形状に異常がある症状。弓状子宮や中隔子宮など、子宮底に異常があるものや、子宮や膣が2つある重複子宮といった症状がある。

●子宮内癒着
人工妊娠中絶などを受けたり、子宮内腔の細菌感染による炎症などで子宮の中が傷ついた結果、子宮内癒着が起こる可能性がある。癒着を引き起こす細菌としては、結核菌が有名。

●子宮内ポリープ
子宮内膜の一部が増殖し、良性の腫瘍となったもの。米粒サイズの子宮内腔をポリープが占領してしまい、受精卵の着床を妨げる症状。

<女性不妊の原因2.卵巣・排卵異常>
卵巣・排卵異常の原因としては、以下の因子が考えられます。

●体重の増減や激しいスポーツによる無排卵
肥満や痩せが原因となる無排卵の症状。ボディマンインデックス(BMI)が正常値である20~24kg/㎡ではない場合に起こりやすい。

●内分泌機能の低下
視床下部と呼ばれる脳の一部の機能が低下することによって、性腺刺激ホルモン放出ホルモンなどの分泌が不十分になり、排卵が起こりにくくなる症状。

●卵巣機能の低下
卵子のもとである原子卵胞が卵巣の中にはたくさん詰まっている。片側の卵巣に1個の卵胞が発育することで、卵胞が破裂することで排卵が起こるが、原子卵胞が極端に少なくなり、排卵が起こりにくくなる『卵巣性無排卵』が症状として挙げられる。

●高プロラクチン血症
プロラクチンとは、乳汁分泌ホルモンともいわれており、出産するとこのホルモンが大量に分泌され母乳が出る。このホルモンは分泌される授乳期間中は排卵が起こらない。このプロラクチンの分泌が増加することによって無排卵や黄体機能不全を引き起こす。

●甲状腺機能異常
バセドウ病をはじめとする、甲状腺機能が高ぶった結果ホルモンの分泌が増加する症状と、橋本病をはじめとする、甲状腺機能の低下によりホルモンの分泌が減少する症状の2種類に分けられる。いずれも無排卵症や流産の原因となる。

<女性不妊の原因3.卵管異常>
卵管異常の原因としては、以下の因子が考えられます。

●卵管炎
女性の膣や子宮内に、クラミジアや淋菌などの病原微生物が侵入し、卵管のなかや周囲に炎症を起こす症状。卵管が閉塞したり、繊毛を失ったりする。炎症が下腹部全体に広がり始めると、骨盤腹膜炎と呼ばれる。

●子宮内膜症
卵巣ホルモンの働きにより、子宮の内壁に増殖する子宮内膜だが、この子宮内膜と同じような組織が卵巣や子宮の筋肉中などに生え始めて増殖する症状。排卵された卵子が卵管に吸い込まれるのを妨げる。

●卵管留水腫
卵管に細菌などが感染して炎症を起こし、中の分泌物や膿が吸収され水が溜まる症状。卵管采がふさがってしまうため、排卵された卵子を卵管内に取り込めなくなる。

その他にも、女性因子として以下のようなものが考えられます。

●黄体機能不全
排卵が起こった後形成された黄体から分泌される、受精卵の着床を助けるプロゲステロンというホルモンが少なくなったり、働きが悪い状態になる症状。

●頚管性不妊
子宮頚管に充満している粘液が、精子をブロックしてしまう症状。排卵誘発剤やクロフェミンの服用に基づく副作用が原因となることもある。

●抗精子抗体
女性の体内で精子と結合する抗体が作られ、子宮や卵管のなかで受精を妨げる症状。抗精子抗体がある場合は、体外受精法以外では妊娠しにくいと考えられている。

<男性不妊の原因>
男性因子による不妊の原因としては、以下の因子が考えられます。

●乏精子症
精液中の精子の濃度が、1ml中2000万以下の薄いものを指す。500万/ml以下になると、自然妊娠の可能性は顕著に低くなる。

●無精子症
精液中に精子が全く見つからない症状。精巣上部や精巣そのものに精子が見つかることも多い。

●精子無力症
精液中の動いている精子の割合が、50%を下回るものを指す。

●奇形精子症
正常な形をした精子が、精液中に30%にも満たない場合を指す。

冷え性と不妊症

全体の30%を占める、原因の分からない不妊症に悩んでいる夫婦のうち、機能性不妊といわれる不妊は10~20%といわれています。

この場合、冷え性が生殖機能をさせていることが原因で、不妊症を引き起こしているケースが考えられます。

冷え性による血流の悪化によって、卵胞刺激ホルモンが分泌されにくくなり、排卵を起こせなくなることが原因です。また、卵巣への血流が不足することによって、卵胞の発育が悪くなることも原因の一つとして考えられます。

女性に比べ、冷え性になりにくいといわれている男性も、ストレスが多く冷暖房が完備された現代では、冷え性または低体温の男性が増えているようです。

冷え性は自律神経にも影響を及ぼし、性交障害のメカニズムにも関与しているので、さらなる不妊症の原因を引き起こす恐れがあります。